完全焙煎とは?

当店は、1940年創業の自家焙煎珈琲専門店です。

当店のコーヒーは、市場で取引のある中でも最高級のコーヒー豆だけを使用することにこだわり、さらに半熱風焙煎釜で通常より時間を掛け、じっくり芯まで均一に「完全焙煎」しております。だから、香りよくスッキリとした後味のよいコーヒーをお楽しみいただけます。

なぜ、完全焙煎だとおいしいのか?

どんなコーヒーがおいしいか、ということは正直好みに左右されるので、まずどんなコーヒーが美味しくないのか?を考えた場合、よく言われるのは「酸っぱいコーヒー」「雑味のあるコーヒー」「えぐいコーヒー」など、どれも後味の悪さが上がります。これもお好みがありますので、そういうコーヒーが好きという方ももちろんおられますが、当店ではこれらの味わいの原因は、焙煎時に均一に火が通っていないという事(=完全焙煎できていない事)に起因すると考えております。

これが、完全焙煎では、香りよくすっきりとした後味のコーヒーになります。

完全焙煎だとどうなる?

コーヒーは、焙煎された時に成分が変化し、ガスが排出されるのと同時に豆の成分が膨らみ無数の孔が出来ます。この孔は加熱が進まないと出来ない為、うまく焙煎できている部分と出来ていない部分があると、孔がある部分と無い分が出来てしまいます。これが煎りムラ、もしくは生焼けという状態です。これが完全焙煎では、均一の熱を入れることが出来るため、煎りムラがなく、まんべんなく孔が出来ている状態になります。

では、煎りムラがあるとどうなるか?煎り具合にムラがあるという事は、その煎りムラの部分に孔が少なく、すっきりと焙煎ができていなかったという事が言えます。これは単純にそこ(煎りムラ)の水分量が他より多く残っているという事になります(=極論すると生焼け・芯残り)。その場合、水分量が多いが故に豆へのダメージの蓄積が早く、味の劣化が早いという事が言えます。また、すっきりと焙煎ができていないため、本来であれば香味成分として変化しているはずの成分が、変化しておらず、抽出時にエグミや雑味という独特のコーヒーの嫌な味の原因となる事になります。

完全焙煎ってどういう焙煎方法?

完全焙煎では、通常よりもやさしい火力で微調整しながら、時間をじっくりとかけ、職人の経験に基づいて換気などのタイミングをはかりつつ、適切な焙煎をしております(季節、気候、温度などの条件や、何度目の焙煎かなどにも変化しますが、最初の焙煎では20分以上掛かります。)

高温では、短時間で焙煎できますが、焦げ易い為芯まで均一に火を通す事が難しく、逆に火力を弱くして時間だけを掛けると、メリハリの感じられない豆になってしまいます。ちなみに工業用の豆では、短時間で大量に作る必要がある為、数分で焙煎を完了する場合もありますが、当店では個人経営の自家焙煎店のよさを活かす為、時間よりも味を優先とした完全焙煎を行っております。(人により好みはありますので、あくまでも当店の目指す味を優先するという意味です。)

また、焙煎機には、短時間で焙煎を行う事が可能な熱風焙煎機(味のメリハリはつき易いが深煎りにすると苦味が強調された味になり易い)。火のカロリーをそのまま豆に与える事ができる直火焙煎機(味のインパクトは出易いが焦がし易くじっくりするのが難しい)などがあり、それぞれに色々な良さや特徴があるのですが、当店では、じっくりとやさしく煎り上げる為に「半熱風式焙煎機」を使用しております。(あくまで当店の好みの味を作るのに適しているという意味で、これが最善という意味ではありません。)

画像の「完全焙煎」マークが、平成20年(2008)4月18日で商標登録が完了いたしました。商標登録番号は、第5129119号となっております。

珈琲豆に対する完全焙煎という言葉は、当店の焙煎技術の自信と誇りをあらわしております。これからも 有限会社チモトコーヒーをどうぞよろしくお願いいたします。

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この記事を書いた人

こんにちは、創業1940年 新田珈琲、3代目焙煎士の新田和雄です。

焙煎歴は十数年。
お客様に「おいしい」と思って頂けるコーヒーをご提供するため、
日々、検証しながら焙煎や抽出を行っております。

所有している資格では、
・JCQA認定コーヒー鑑定士
・CQI認定アラビカQグレーダー
・SCAJアドバンスドコーヒーマイスター
・JBAバリスタLevel1
・コーヒーインストラクター3級トレーナー
などになります。

競技関連では、以下の「コーチ」経験があります。
・ジャパンカップテイスターズチャンピオンシップ 日本優勝
・ワールドカップテイスターズチャンピオンシップ 世界14位
・ジャパンハンドドリップチャンピオンシップ 日本3位

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